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「放浪記」 [観劇(その他)]

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シアタークリエ オープニングシリーズ

菊田一夫生誕百年
放浪記
菊田一夫=作 三木のり平=潤色・演出 北村文典=演出

シアタークリエ 2008年1月27日(日) 14時30分開演 11列13番

昨年10月演舞場の「寝坊な豆腐屋」で、初めて森光子の舞台を観て、やはりこれは代表作の「放浪記」も観ておこうかと思いチケットを取った。その後で、今回からは体調も考慮して名物のでんぐり返しを封印するというニュースが流れた時には少し残念に思ったりしながら、観劇当日を迎えた。

舞台は、幕間の場面転換に原作からの引用と往時の風景写真などを絡めた映像を挟みながら進む。第四幕第一場「世田谷の家」で描かれれている場所は今の住まいからすぐ近くで、その点でも親近感を感じる。

登場する役者達は、米倉斉加年、山本學、高畠淳子、斎藤晴彦、大出俊、中島久之、大塚道子、有森也実といった新劇や商業演劇の錚々たる顔ぶれだが、殆どが何度も勤めている役だけに本当に無理のないアンサンブルで主役を支えながら芝居が進行する。

そして主役を1900回近く勤めてきた森光子だが、それだけの回数を重ねつつもどこかチャレンジングで慣れで流していると見える部分は殆ど感じられないし、節目節目では想いの籠もった演技できちんと泣かせてももらえた。

ただ、時として手の震えが見えたり、台詞に一瞬間が空いたりと、厳然と年齢を感じざるを得ない瞬間はあり、その時には「上演が続いている内に観ることが出来て良かった」という思いと「芸が成熟しつつまだ若さを保っていたであろう全盛期に観ておきたかった」という思いが交錯するものの、どちらかと言えばやはり前者ということになるだろう。月並みな感想になってしまうが、身体が続き観客に見せる舞台として成立する限りは、ギリギリまで続けてもらいたいものだと思う。

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