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肉筆浮世絵のすべて [Art]

肉筆浮世絵の全てーその誕生から歌麿・北斎・広重まで
出光美術館

今月はかなり忙しいのに芝居も美術館も観に行くべきものが多く、結果的に見逃してしまったものもあったが、この展覧会は友人から招待券を貰っていたし、そうでなくても何とか足を運びたいと思っていたもの。結局会期末が迫ってきたので、金曜日の会社帰りに行くことにした。

展覧会のタイトルにあるとおり、肉筆浮世絵を江戸初期から幕末まで約70点を展示したもので、その大半が公的な施設ではない当館の収蔵品ばかりというのは驚異的なことだと思った。

前後期で大きく展示替えがなされているが、やはり印象的なのは全期間展示の作品に多く見られた。表題どおり美人ばかりを並べて描いた勝川春章「美人鑑賞図」の豊穣さ、重文でもある喜多川歌麿「更衣美人図」の得も言われぬ微笑みの中にあるたっぷりとした色気、これまであまり見る機会の無かった鳥文斎栄之の一連の作品のすっきりとした風情、そして浮世絵という枠に止まらない圧倒的な画力を感じさせる葛飾北斎の作品群など、いずれも今回目にすることができたのが幸せだと感じるものが多かった。

この展覧会が7月1日に終了すると、開館40周年記念事業として館内のリニューアルを行うため、8月一杯は閉館とのこと。新装後の9月には江戸期の僧侶・仙厓の作品を集めた「仙厓・センガイ・SENGAI」が開催されるとのことだが、展示の最後の出口のところにはその仙厓が絵筆をとった「高取竹笹文水指」が予告編のように展示されていて、それも微笑ましく眺めながら充実した気分で会場を後にした。


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