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日本を祝う [Art]

[ サントリー美術館 開館記念展Ⅰ ] 日本を祝う

"六本木アート・トライアングル"と言われる三つの美術館だが、まだどこも行ったことがなかったので、この連休中に足を運んでみようと思い立った。どこも混んでいそうだが、世間が平日で自分が休みである5月1日なら多少はましなのではないかと思ったが、赤坂からに移転してきたサントリー美術館は1日が休館日ということだったので、ここだけは先に行ってみることにした。

問題は、ここはオープンしたばかりの"東京ミッドタウン"に入っているということ。出発までもたもたしていて、結局ランチタイムも終わった3時頃に到着。それにしても、旧防衛庁の一角がこれだけ再開発されてしまうと、街の風景が一変してしまっている。中に入ったところ予想以上の人混みで、美術館の入り口にたどり着くまでが一苦労。3階に上がってエントランスを見つけてようやく入館すると、日本美術がメインの展覧会にしては人が多いものの、ショッピングゾーンなどよりはるかに落ち着いた雰囲気でホッとする。

イヤホンガイドを借りて4階から回り始める。床材は樽材の再利用であるホワイト・オークとのこと。展示品は、サントリー美術館の収蔵品を中心としたもの。国宝の<浮線綾螺鈿蒔絵手箱>は展示替えの後半で登場するようで見ることはできず、稀少な品では重文クラスが数点だったが、なかなか楽しめるものだった。

展示は<1.祥(しるし) Symbol 祝いのシンボル><2.花(はな) Season 敷きと自然のパラダイス><3.祭(まつり) Festival ハレの日のセレモニー><4.宴(うたげ) Celebration 暮らしのエンターテインメント><5.調(しらべ) Harmony 色と文様のハーモニー>の5つのテーマで展開されるが、それほどかっちりした流れがあるという感じは受けなかった。

印象に残ったのは、鍋島や織部などでも特にデザイン性が強くモダンなイメージの品々や、思いの外華やかな能装束など。他には、尾形乾山の「白泥染付金彩芒文蓋物」、蝙蝠をモチーフにした「薩摩切子藍色船形鉢」、サントリーが自社のCMなどでも活用していた「舞踊図」も目についたし、初期の歌舞伎女形を描いた「寛文美人図」なども興味深かった。

美術館を出ても相変わらず混雑して行列の出来ている店も多いような状況。1階では70年代を中心としたロックのジャケット写真(David Bowie、Queen等)で有名なMick Rockが撮った平成中村座NewYork公演の写真展もやっていたが、いつも歌舞伎座で見ている勘三郎の写真を1000円払って見る気持ちにならなかったことと、少々混雑にくたびれ気味だったこともあり、ちょっと迷ったけれどこちらはパスした。

早々に館外に出てみると、檜町公園の緑、特に広い芝生にホッとさせられる。六本木ヒルズや新丸ビルと比べても、この公園部分を擁しているのは、東京ミッドタウンのアドバンテージではないかと思えた。


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コメント 2

mami

こんばんは。TBありがとうございました。
同じ頃に行っていたんですね~。でもあの人ごみでは、たとえお顔を知っていても見つけられませんね(笑)。

サントリー美術館も行こうかと思ったのですが、今やっているのは収蔵品展と言うことなので、観たことがあるものが多いかと思い今回はパスしました。
勘三郎の方は、仰るとおり、千円払って見るほどでもなかったかなあ。
六本木ヒルズの森美術館「日本美術を笑う」展の方はお薦めです。拙記事ご参照下さいませ。

私は明日の晩から帰省です。楽しいGWをお過ごし下さい。
by mami (2007-05-01 23:58) 

ShyBoar

こんばんは。こちらこそコメントありがとうございます。

ミッドタウンですれ違いだったようですが、確かに知り合いでも見つけるのは難しいような状況でしたね。勘三郎写真展は入口までは行ったのですが、まさに入場料千円を見て「まあいいや」と引き返してしまった次第です。

翌日は新国立美術館と森美術館にも足を運びましたので、そちらの記事からもTBをさせていただきました。

私の方はGW中は特に東京を離れる予定はなくぶらぶら過ごすことになりそうです。mamiさんは関西に帰省ですね。楽しいGWになりますように。
by ShyBoar (2007-05-03 02:08) 

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