SSブログ

ギメ東洋美術館所蔵浮世絵名品展 [Art]

ギメ東洋美術館所蔵浮世絵名品展
浮世絵 太田美術館

mamiさんのブログで紹介されていたのを読んでちょっと行ってみたくなり、最終日かつ日曜日というのを承知で表参道へ。記事にあったとおり列ができており係員に20〜30分待ちと言われたが、結局15分ほどで入場できた。

いつもは靴を脱いでスリッパで入るのだが、この日は靴のまま。と言っても、太田美術館所蔵の「虎図(雨中の虎)」と対の双幅であったことが判明した「龍図」とは、やはり靴を脱いで畳敷きのところに上がって観る形に。

その後、写楽の役者絵や北斎の風景画、春信や歌麿の美人画など、状態の良い充実した作品が数多く並んでおり、なかなか贅沢。

広重の「月に雁」は、小学生時代に多少とも切手蒐集少年だった身にとっては「見返り美人」と並んで高額記念切手の代名詞だったが、そのオリジナルを観ることができたのも感慨深い。

やはり見逃さなくて良かったという充実した展示だったが、前期の1月、後期の2月毎に1回ずつ展示替えがあって、展示の目玉となる作品でも見られなかったものも多く、結局図録を買うこととなってしまったのは少々残念。

それにしても、こうして海外流出した江戸時代の美術品を里帰り展として見る度に、江戸から明治への転換と共に失われたものの大きさを意識せざるを得ない。廃仏毀釈で神仏混淆の寺社が必要以上に分離したり仏教美術が失われたりしたことと必ずしも同列には論じられないかもしれないが、江戸時代の民衆芸術がこうして海外で受け継がれていることは、まだ救いがあると考えるべきなのかもしれない。パリへ行く機会があれば、ギメ東洋美術館には是非行ってみたいものだと思う。

美術館を出てからは、表参道を青山方面へ歩く。この界隈は子供の頃から縁がある地域だが、最近は全くご無沙汰で、あの表参道ヒルズもオープン一周年というのに初めてその姿を見たという次第。こんなところで写真を撮っていると、何やら観光客であるかのような複雑な思い。それでも、モニュメント的に少しだけ残された同潤会アパートの姿には、素直に懐かしさを感じたりした。


nice!(0)  コメント(4)  トラックバック(1) 
共通テーマ:アート

nice! 0

コメント 4

mami

Shyboarさん、こんにちは。
拙記事を読んで行って下さったとは光栄です。でも並んでも見る価値ありましたでしょう?
ご指摘の通り展示替えが多くて一度では見られる数が限られていたのは残念でした。この美術館の規模から仕方のないことでしょうが。
4月から大阪で巡回展があるようなので、GWに帰省の折に行けたらいいな、と思っています。

表参道界隈はどうも居心地が悪くて(笑)、美術館を出たらさっさと帰ってしまい、ヒルズもいまだに行っていません。六本木もそうですが、どうもヒルズと聞くだけで庶民には敷居が高く感じてしまいます(笑)。
by mami (2007-02-26 12:59) 

ShyBoar

mamiさん、こんばんは。コメント&TBありがとうございます。
太田美術館は何度か行ったことはあるのですが、忙しさにかまけて見逃すところでした。ご紹介いただいて有り難かったです。

表参道界隈も、一歩裏にはいるとまだまだ昔ながらの街並みも残っているのですが、表通りの人並みには圧倒されてしまいますね。
by ShyBoar (2007-02-26 21:29) 

Norihime

いろいろ行くところがあって、江戸はいいですねぇ。
私もちょっと楽しみがあるんですよ。
15日の南座の「霧太郎天狗酒醼」のチケットを取りました!
3階3列24番なので、あまりいい席ではないんですけど、手に入っただけでもラッキー!
それと、もうすぐ神戸市立博物館で「エジプト展」が始まります。
最近、忙しくてあまり観劇も博物館も行けていないので、楽しみです♪
by Norihime (2007-03-01 18:38) 

ShyBoar

Norihimeさん、こんばんは。コメントありがとうございます。
私もこの時期は忙しいのですが、楽しみごとは何とか欠かさず行くようにしています。ただ、3月はオフィスの引っ越し等もあるので、南座にはさすがに足を運ぶ予定はありませんが。
ギメは4月に大阪市立美術館でも巡回展があるようなので、興味があれば行ってみてはいかがでしょうか。
by ShyBoar (2007-03-01 22:32) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 1

"Dreamgirls"三月大歌舞伎(夜の部) ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。