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肉筆浮世絵展「江戸の誘惑」 [Art]

ボストン美術館所蔵 肉筆浮世絵展
江戸の誘惑
2006年10月21日(土)〜12月10日(日)
江戸東京博物館 1階企画展示室

以前にNorihimeさんが神戸市立博物館での展覧会を紹介されていた「江戸の誘惑」展だが、東京での開催が始まったことに地下鉄内の広告で気がついた。歌舞伎座昼の部終演後に時間があったので、両国まで足を伸ばし、16時30分頃に入場。入場料は当日料金で大人1300円。

明治時代に日本に滞在したボストンの医師であるウィリアム・S・ビゲローが蒐集した700点以上の肉筆浮世絵コレクションから厳選された68点が展示されている。音声ガイドは噺家の柳家家緑が軽妙な語り口で説明してくれるのも悪くない。

菱川師宣、喜多川歌麿なども複数展示されているが、葛飾北斎の作品が9点も出品されている。入場して早々に「朱鍾馗図幟」が目に飛び込み、さらに色鮮やかな枕屏風である「鳳凰図屏風」や珍しい絵入り袱紗の「唐獅子図」から今回復元された提灯絵「龍虎・龍蛇」まで、昨年秋の「北斎展」でも感じた多彩さに触れられるのも、とても楽しい。

鈴木春信の肉筆画として極めて貴重な作品という「隅田河畔春遊図」はとても良い風情だが、保存状態のためか背景部分が褐色気味なのが少し残念。その他にも、美人画や歌舞伎、遊里などの風俗図なども外れが殆ど無い。その中でも特に勝川春章の「石橋図」や「見立江口の君図」などに惹きつけられながら、気がつけば閉館時間の17時30分となり、急ぎ足で図録やクリアフォルダを買い込んで博物館を後にした。


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コメント 6

mami

こんばんは。
上野で大規模な展覧会が催されているせいかあまり評判になっていませんが、とても見応えのある充実した内容でしたね。
「北斎展」のような、「これ知ってる!」という絵はもちろんないのですが、歌舞伎ファンには興味深い絵もあって楽しかったです。
でもやっぱり北斎は異才ですね~。私的には猪の絵がツボでした(笑)。
TBさせていただきます。
by mami (2006-10-30 01:01) 

ShyBoar

mamiさんも行ってこられたのですね。TB&コメントありがとうございます。
展示数も限られていますが、それがかえって贅沢さを感じさせるような、内容の充実した展覧会でした。確かに、思ったほど混雑していなかったのも良かったです。肉筆画ならではの細やかさや色合いの美しさを堪能することができました。
こちらからもTBさせていただきました。
by ShyBoar (2006-10-30 22:05) 

Norihime

ご無沙汰していました‥‥。
展覧会に行かれたんですね。
なかなか良かったでしょ?
ヘンな人の立て看板みたいなもの、ありませんでした?
絵の中にいると違和感ないのですが、突然いると笑っちゃいました^^
by Norihime (2006-11-03 20:34) 

ShyBoar

こちらこそご無沙汰です。この展覧会も、ようやく東京に巡ってきたので、行ってきました。
風俗画から人の部分を切り抜いて大きくしたような、アクリル製らしきパネルみたいなものですよね、こちらにもありましたよ。私は、会場の中でも意外と違和感がない気がしてしまいましたが。
by ShyBoar (2006-11-05 02:53) 

Ren

こんにちは☆肉筆画がこんなにたくさんあるなんて!と驚きでした。
保存状態のあまりよくないものもありましたが現存してることがすごいですね。
TBさせていただきます☆
by Ren (2006-11-11 12:19) 

ShyBoar

nice!&コメントありがとうございます。Renさんも見てこられたのですね。保存状態は逆に凄く良くて色鮮やかなものもありましたし、おそらく展示作品以外にも綺麗なものがあるかもしれないですね。
こちらからもTBさせていただきました。
by ShyBoar (2006-11-12 00:11) 

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